はさみ将棋は、将棋の駒を使った昔ながらのボードゲームです。本将棋とは違い、ルールがとてもシンプルで、将棋を知らない人でもすぐに遊べるのが特徴。子どもから大人まで、家族みんなで楽しめる知育ゲームとして人気があります。
「将棋に興味はあるけど、難しそう…」と感じている人にこそおすすめです。はさみ将棋なら、駒の動きを覚える必要も、複雑な戦法を学ぶ必要もありません。相手の駒を挟んで取るという、たったひとつのルールを理解すれば、誰でもすぐに対局を楽しめます。
この記事では、はさみ将棋のルールを初心者にもわかりやすく徹底解説します。駒の並べ方や動かし方といった基本から、勝つためのコツ、間違いやすいポイントまで、はさみ将棋の魅力を余すことなくお伝えします。
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はさみ将棋は、将棋の駒と盤を使って遊ぶ伝統的なボードゲームです。日本で古くから親しまれてきた遊びで、本将棋とは全く異なるルールで対局します。
ここでは、はさみ将棋の基本的な特徴や、本将棋との違い、なぜ初心者や子どもにおすすめなのかを解説します。はさみ将棋の魅力を知ることで、より楽しく遊べるようになるでしょう。
はさみ将棋は、江戸時代から続く日本の伝統的な遊びのひとつです。将棋の駒を使って遊ぶゲームとして、本将棋を知らない子どもたちの間でも広く親しまれてきました。
「挟み将棋」という名前の通り、相手の駒を自分の駒で挟んで取るというルールが最大の特徴です。このシンプルな挟み取りのメカニズムは、日本だけでなく世界中のボードゲームに見られる普遍的なルールでもあります。
古代ローマのボードゲーム「ラトロンキュルムス」や、タイの伝統ゲーム「マクイェク」など、世界各地に類似した挟み取りゲームが存在します。はさみ将棋は、そうした人類共通の戦略ゲームの楽しさを、将棋の駒という身近な道具で気軽に味わえる遊びと言えるでしょう。
はさみ将棋と本将棋は、使う道具は同じでも、ルールは全く異なります。
| 本将棋の特徴 | 駒ごとに動きが異なる(王将、飛車、角など)相手の駒を取ったら自分の駒として使える相手の王将を詰ませたら勝ち戦法や定跡を学ぶ必要がある |
| はさみ将棋の特徴 | すべての駒が同じ動きをする取った駒は使わない一定数の駒を取ったら勝ちルールがシンプルで覚えやすい |
このように、はさみ将棋は本将棋に比べて圧倒的にシンプルです。将棋のルールを全く知らなくても、5分もあれば遊び始められるのが大きな魅力と言えます。
【難易度】 ☆(初心者・子ども向け)
はさみ将棋は、将棋の入門ゲームとして理想的な遊びです。最大の特徴は覚えるルールが少ないこと。駒の動かし方と取り方を理解すれば、すぐに対局を始められます。一局の時間も5分から10分程度と短いため、集中力が続きやすいのも魅力です。また、運の要素がほとんどなく純粋な戦略勝負を楽しめます。相手の動きを読み、自分の駒をどう配置するかを考えることで、論理的思考力が自然と鍛えられます。
| メリット | ルールが簡単で5分で覚えられる将棋の知識が一切不要で誰でも遊べる短時間で決着がつくので飽きにくい考える力が身につく知育効果がある |
| デメリット | 本将棋に比べると戦術の幅が狭い慣れてくると展開がパターン化しやすい両者が最善手を指すと引き分けになることがある |
はさみ将棋のルールは非常にシンプルです。駒の並べ方、動かし方、取り方の3つを覚えれば、すぐに遊び始められます。
ここでは、はさみ将棋を遊ぶために必要な基本ルールを、段階を追ってわかりやすく解説します。初めて遊ぶ人でも迷わないよう、丁寧に説明していきますので、ひとつずつ確認していきましょう。
はさみ将棋を遊ぶために必要なものは、以下の2つだけです。
一般的な9×9マスの将棋盤を使います。本格的な木製の盤でも、折りたたみ式の簡易盤でも、どちらでも構いません。紙に線を引いて自作した盤でも遊べます。
はさみ将棋で使うのは、歩兵の駒だけです。一組の将棋セットには歩兵が18枚(各プレイヤー9枚ずつ)入っているので、それを使います。王将や飛車などの他の駒は使いません。
歩兵の表面には「歩」の文字が、裏面には「と」の文字が書かれています。対局では、一方のプレイヤーが「歩」の面を上にして並べ、もう一方が「と」の面を上にして並べます。これによって、どちらの駒かが一目でわかるようになっています。
対局を始める前に、駒を盤上に並べます。
先手は、自分から見て一番手前の段(1段目)に、「歩」の面を上にした駒を9枚、横一列に並べます。
後手は、先手の反対側(9段目)に、「と」の面を上にした駒を9枚、横一列に並べます。
このように、盤の両端に9枚ずつ向かい合わせに並べるのが、はさみ将棋の初期配置です。盤の真ん中(2段目から8段目)には駒を置かず、空いた状態でゲームを始めます。
はさみ将棋の駒は、すべて同じ動き方をします。
駒は、縦方向(前後)と横方向(左右)に何マスでも移動できます。本将棋の「飛車」と同じ動き方と考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば、1段目にある自分の駒を、2段目、3段目、4段目…と好きなマスまで前に進めることができます。また、左右にも同じように移動できます。
駒を動かす際には、以下のルールがあります。
はさみ将棋の最も重要なルールが、駒を挟んで取るというものです。
相手の駒を、自分の駒2つで縦方向または横方向に挟むと、その駒を取ることができます。挟んだ相手の駒は盤から取り除き、ゲームから除外されます。
たとえば、縦一列に「自分の駒-相手の駒-自分の駒」と並んだ場合、真ん中の相手の駒を取ることができます。横一列でも同じです。
はさみ将棋では、1回の手で複数の相手の駒を取ることもできます。
縦または横の一直線上に相手の駒が複数並んでいる場合、その両端を自分の駒で挟めば、その列にあるすべての相手の駒を一度に取れます。
たとえば、「自分の駒-相手の駒-相手の駒-相手の駒-自分の駒」と並んでいる場合、真ん中の3つの駒をすべて取ることができます。
1つの駒を動かすことで、縦方向と横方向の両方で挟みが完成することもあります。この場合、両方向の相手の駒をすべて取れます。
この複数取りができると、一気に形勢が有利になります。常に複数の駒を狙える配置を意識すると、効率よく勝利に近づけるでしょう。
盤の端にある駒は、通常の挟み取りができないように見えます。しかし、はさみ将棋には端の駒を取る特別なルールがあります。
盤の端や角にある相手の駒を、自分の駒で完全に囲んで動けなくすると、その駒を取ることができます。これを封じ込めと呼びます。
たとえば、盤の一番端(1列目や9列目)にある相手の駒の場合、その駒の左右と前(または後ろ)を自分の駒で囲めば取れます。端が壁の役割を果たすため、3方向を塞ぐだけで封じ込めが完成します。
盤の四隅にある駒は、さらに取りやすくなっています。角の駒の場合、2つの辺が盤の端なので、残りの2方向を自分の駒で塞ぐだけで取ることができます。
この封じ込めのルールがあるおかげで、盤のどこにある駒でも取れる可能性があります。相手の駒を端に追い込む戦術も有効な作戦のひとつです。
はさみ将棋の勝敗条件には、いくつかのバリエーションがあります。標準的なルールと、地域や家庭で使われるローカルルールを理解して、自分たちに合った遊び方を見つけましょう。
ここでは、一般的な勝敗の決め方と、よく使われるローカルルールの種類を紹介します。どのルールを採用するかによって、ゲームのスピード感や戦略が変わってくるので、対局前に相手と確認しておくことが大切です。
はさみ将棋の標準的な勝敗条件は、以下の2つです。
相手の駒を先に5枚取ったプレイヤーが勝利となります。これが最も一般的な勝利条件です。
9枚中5枚を取られると、残りは4枚になります。この時点で数的に大きな差がついているため、逆転は難しくなります。そのため、5枚取った時点で勝敗が決まるというルールは、ゲームのテンポが良く、初心者にもわかりやすい基準となっています。
もうひとつの標準ルールは、相手より3枚多く取り、かつ自分の手番になった時点で勝ちというものです。
たとえば、自分が4枚取って相手が1枚しか取っていない場合、3枚差がついているので勝利となります。このルールでは、お互いに駒を取り合う展開でも、3枚の差をつければ勝てるため、序盤から積極的な攻めが求められます。
多くの場合、「先に5枚取る」「3枚差をつける」のどちらかの条件を満たした時点で勝利とします。この両方を採用することで、ゲームに適度な緊張感が生まれ、最後まで目が離せない展開になります。
地域や家庭によって、様々なローカルルールが存在します。代表的なものをいくつか紹介します。
将棋教室などでよく使われるルールです。5枚ではなく4枚を先に取った方が勝ちとなります。このルールだとゲーム時間が短くなるため、子ども同士の対局や、時間が限られている場合に適しています。
相手の駒を9枚すべて取れば勝ちというルールです。最も単純な勝利条件ですが、実際にすべて取るのは難しく、ゲーム時間も長くなります。じっくり時間をかけて遊びたいときに向いています。
実力差がある場合、強い方のプレイヤーは「6枚取らないと勝てない」といったハンデを設けることがあります。親子で遊ぶ場合や、経験者と初心者が対局する場合に使うと、接戦になりやすく楽しめます。
3枚差ではなく2枚差で勝ちとするルールです。より早く勝負が決まるため、スピーディーな展開を楽しみたい場合に使われます。
はさみ将棋を初めて遊ぶとき、多くの人が同じようなポイントで迷います。ここでは、よくある疑問や間違いやすいルールをQ&A形式で解説します。
これらのポイントを事前に理解しておけば、対局中に迷うことなくスムーズに遊べます。特に子どもに教える場合は、これらの質問が出ることを想定して、先に説明しておくと良いでしょう。
取られません。これは初心者が最も驚くルールのひとつです。自分から相手の駒の間に入り込んでも、取られることはありません。
はさみ将棋では、挟む側が能動的に挟みを完成させた場合のみ、相手の駒を取ることができます。挟まれる側が自分から挟まれに行った場合は、挟み取りは成立しないのです。
たとえば、相手の駒が縦一列に2つ並んでいるとします。その2つの駒の間に、自分の駒を移動させても問題ありません。相手は次の手番で、あなたの駒を挟んで取ることができますが、自動的に取られるわけではないのです。
この特性を利用すると、相手の駒の間に入り込んで相手の陣形を乱す戦術も使えます。ただし、次の手番で挟まれるリスクがあるため、計算して動く必要があります。
取れません。はさみ将棋で駒を取れるのは、縦または横の直線上で挟んだ場合のみです。斜め方向に相手の駒を挟んでも、取ることはできません。
たとえば、盤面に以下のような配置があったとします。
自分の駒 相手の駒
自分の駒
この場合、相手の駒は斜めに自分の駒で囲まれていますが、挟み取りは成立しません。
駒を取るには、「自分の駒-相手の駒-自分の駒」という配置が縦一列または横一列に並ぶ必要があります。斜め方向では、どれだけ囲んでも取れないので注意しましょう。
ただし、封じ込めの場合は話が別です。端や角にある駒を囲んで動けなくする場合、斜めの位置にある駒も含めて考える必要があります(厳密には、囲んで動けなくするという概念なので、斜めに駒があっても無関係ですが)。
逃げられます。自分の駒が挟まれそうな状況になったら、その駒を動かして逃げることができます。
はさみ将棋は、相手の手番と自分の手番が交互に来るゲームです。相手が挟もうとしている場合、自分の手番が来たら、狙われている駒を別の場所に移動させれば良いのです。
ただし、相手が1手で挟みを完成させる配置を作った場合は、逃げる暇がありません。相手の手番が終わった瞬間に挟み取りが成立し、あなたの駒は取られてしまいます。
そのため、常に「次の相手の手番で駒が取られないか」を考えながら指すことが大切です。相手の駒の配置を見て、自分の駒が挟まれる危険がある場合は、先に逃げておきましょう。
使えません。本将棋では、取った相手の駒を自分の持ち駒として使うことができます。しかし、はさみ将棋では取った駒は使えません。
取った駒は盤から取り除き、ゲームから完全に除外されます。そのため、対局が進むにつれて、盤上の駒の数はどんどん少なくなっていきます。
このルールがあるため、はさみ将棋は「いかに相手の駒を取るか」という攻めの勝負になります。取られた駒が戻ってくることはないので、自分の駒を守りながら、効率よく相手の駒を取っていく戦略が求められます。
理論上はあります。はさみ将棋は、お互いが最善の手を指し続けると、理論上は引き分け(千日手)になる可能性があります。
お互いが守りを固めて動かなかったり、同じ局面を繰り返したりする場合、勝負がつかないことがあります。本将棋の千日手のように、同じ局面が何度も繰り返される状態です。
しかし実際の対局では、どちらかが積極的に攻めることが多く、引き分けになるケースは稀です。特に初心者同士の対局では、ほとんど起こりません。
もし引き分けの状況になった場合は、以下のような対処法があります。
実戦では、引き分けを気にせず、積極的に攻めていくことをおすすめします。
はさみ将棋はシンプルなルールですが、勝つためにはいくつかのコツがあります。ここでは、初心者でもすぐに使える基本的な戦術を紹介します。
戦術を知っているかどうかで、対局の結果は大きく変わります。これらのポイントを意識するだけで、勝率が格段に上がるでしょう。初めは難しく感じるかもしれませんが、何度か対局するうちに自然と身についていきます。
序盤は、駒の配置を整える重要な時間です。序盤の指し方によって、中盤以降の戦いやすさが大きく変わります。
「積極的に攻めたい!」「リスクを取ってでも勝ちに行きたい」という人におすすめ。
序盤から前に出て相手の駒を狙いに行き、相手の陣形が整う前にプレッシャーをかけるスタイルです。うまくいけば序盤で大量得点でき、主導権を握って試合を進められます。ただし、攻めが失敗すると自分の駒が孤立しやすく、守りが手薄になって相手の反撃を受けやすいというリスクもあります。攻めるのが好きな人や、スピーディーな展開を好む人に向いています。
「安定した戦いがしたい」「じっくり考えて指したい」という人におすすめ。
自分の駒同士を近づけて守りを固め、相手の攻めを受け止めてから反撃するスタイルです。自分の駒が取られにくく、相手のミスにつけ込んで終盤まで駒を残しやすいのが長所。一方で、序盤で優位に立ちにくく、消極的すぎると千日手になりやすいという面もあります。じっくり考えるのが好きな人や、相手の動きを見て対応したい人に向いています。
中盤以降は、駒の数が減り、局面が単純化していきます。この段階では、以下のポイントを意識しましょう。
中盤で最も効果的なのが、1手で複数の駒を取ることです。相手の駒が一列に並んでいる場合、両端を挟めば一気に形勢が有利になります。
常に「次の手で2枚以上取れないか?」を考えながら指すと、効率よく勝利に近づけます。相手の駒を一列に誘導する動きも有効です。
中盤以降は、相手の駒を盤の端に追い込む戦術が効果的です。端に追い込めば、封じ込めで取りやすくなります。
特に角に追い込めば、2方向を塞ぐだけで取れるため、非常に有利です。相手の駒の逃げ道を塞ぎながら、徐々に端に追い詰めていきましょう。
終盤は駒の数が少なくなるため、自分の駒同士が離れすぎていると、互いにサポートできなくなります。
できるだけ自分の駒同士を近い位置に保つことで、挟み取りのチャンスを作りやすくなります。また、相手から見ても挟みにくい陣形になります。
終盤は駒が少なくなるため、数手先まで読みやすくなります。「相手がここに動いたら、次はこう動ける」というように、2〜3手先を考えながら指しましょう。
特に、相手の次の手で自分の駒が取られる危険がないか、常にチェックすることが大切です。
最後に、初心者がよくやってしまうミスを紹介します。これらを避けるだけで、勝率は大きく向上します。
序盤から駒を前に出しすぎると、相手に挟まれやすくなります。特に、自分の駒だけが孤立して前に出ると、簡単に取られてしまいます。前に出る時は、他の駒のサポートがあるか確認しましょう。
自分の攻めだけを考えて、相手の反撃を見落とすのは典型的なミスです。自分の手番で駒を動かす前に、「この動きをしたら、相手はどう動くか?」を必ず考えましょう。
相手の駒が2つ離れて並んでいる時、その間に自分の駒を置くのは危険です。次の相手の手番で、もう1つの駒を動かされて挟まれる可能性があります。
自分から挟まれに行っても取られることはありませんが、次の手で取られるリスクがあるため、安易にその位置に動かさないようにしましょう。
はさみ将棋は短時間で終わるゲームですが、だからといって考えずに指すのは禁物です。焦って動かすとミスが増えます。1手1手、落ち着いて考えてから指すことが、勝利への近道です。
はさみ将棋は、相手の駒を挟んで取るというシンプルなルールながら、奥深い戦略性を持つ伝統的なボードゲームです。本将棋を知らなくても5分あれば遊び始められ、論理的思考力や先読み力が自然と鍛えられます。
ルールを読んだら、まずは実際に対局してみましょう。初心者なら本将棋より圧倒的に簡単なはさみ将棋から始めるのがおすすめ。子どもの知育を考えている親にとっても、遊びながら楽しく学べる理想的なゲームです。一局5〜10分で決着がつくので、スキマ時間や気分転換にも最適です。
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