麻雀は34種類136枚の「牌(パイ)」を用いて遊ぶゲームです。各プレイヤーは最初13枚の「手牌」を持ち、自分の番になると1枚の牌を引く(「自摸(ツモ)」)、不要な牌を捨てる(「打牌」)という作業を繰り返しながら、「役(特定のパターン)」を作っていきます。
自分から見て左上のプレイヤーを「上家(カミチャ)」、正面のプレイヤーを「対面(トイメン)」、右上のプレイヤーを「下家(シモチャ)」と呼びます。また、自分以外の上家・対面・下家をまとめて「他家(ターケ)」と呼びます。
使用する牌は大きく分けて「数牌(シューパイ)」と「字牌(ジハイ)」があります。
万子(ワンヅ)
索子(ソーヅ)
筒子(ピンヅ)
風牌(ファンパイ)
三元牌(サンゲンパイ)
ゲームを開始すると、最初に行動するプレイヤーがランダムで決まります。最初に行動するプレイヤーを「東家(トンチャ)」と呼び、東家を起点として反時計回りに「南家(ナンチャ)」「西家(シャーチャ)」「北家(ペーチャ)」となります(実際の方位とは逆)。
ゲームの最小単位を「局」と呼び、最初の局は「一局」、その後、「二局」「三局」「四局」と続きます。1つの局が終了すると、それまで南家だったプレイヤーが次の局の東家となります。一局から四局までの単位を「場」と呼び、最初の場は「東場(トンバ)」、その後、「南場(ナンバ)」「西場(シャーバ)」「北場(ペイバ)」と続きます。東場で終了するゲームを「東風戦」、南場で終了するゲームを「半荘戦(東南戦)」、北場で終了するゲームを「一荘戦」と呼びます。
| 東場 | 南場 | 西場 | 北場 | ||||||||||||
| 東一局 | 東二局 | 東三局 | 東四局 | 南一局 | 南二局 | 南三局 | 南四局 | 西一局 | 西二局 | 西三局 | 西四局 | 北一局 | 北二局 | 北三局 | 北四局 |
東家、南家、西家、北家が決まると、各プレイヤーに13枚の牌が配られます。まず、東家が行動し、次に南家、西家、北家の順に行動していき、誰かが「和了」すると局は終了します。誰も和了せずに残りの牌が無くなると「流局」となり、この場合も局は終了します。
「和了」するためには基本的に4つの「面子(メンツ)」と1つの「雀頭(ジャントウ)」を揃えます(一般的に「4面子1雀頭」と呼ばれます)。面子の種類は下のとおりです。雀頭は同じ牌を2枚揃えたものです(つまり対子)。
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暗刻(アンコー)・・・ポンしないで作った同一牌3枚の組み合わせ。
明刻(ミンコー)・・・ポンして作った同一牌3枚の組み合わせ。
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暗槓(アンカン)・・・カンしないで作った同一牌4枚の組み合わせ。
明槓(ミンカン)・・・カンして作った同一牌4枚の組み合わせ。
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同種類の連続する数牌3枚の組み合わせ。
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同種類の連続する数牌2枚の組み合わせ。
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同一牌2枚の組み合わせ。
他のプレイヤーが捨てた牌を拾って「面子」を作ることを「副露(フーロ)」と言い、副露には「ポン」「チー」「カン」の3種類があります。また、他のプレイヤーが捨てた牌を拾って「和了」する場合は、副露ではなく「ロン」と言います。副露して作った面子は自分の右側に並べます。なお、副露していない状態を「門前(メンゼン)」と言います。
副露をすることによって手の進みは早くなりますが、以下のデメリットがあります。
●面前でなくなるため、一部の役が成立しなくなる(「立直(リーチ)」も不可)。
●副露をすることで価値の下がる役がある(「喰い下がり」と言う)。
1つの牌に対して複数のプレイヤーによる副露が発生した場合、優先順位の高いものから以下のようになります。
①ロン(ロンが同時に行われた場合は牌を捨てた人から見て下家が優先)
②ポン、もしくはカン(ポンとカンが同時に行われることはあり得ない)
③チー
副露した場合、他の人を飛ばして副露した人の番になります。ただし、副露した牌があるので、「自摸」は行わず、「打牌」のみを行います。
他のプレイヤーが牌を捨てた時、自分が持っている2枚の牌と合わせて刻子を作ります。ポンは誰が捨てた牌に対しても行えます。
他のプレイヤーが牌を捨てた時、自分が持っている2枚の牌と合わせて順子を作ります。チーは上家が捨てた牌に対してのみ行えます。
カンは大きく「暗槓(アンカン)」と「明槓(ミンカン)」に分けられ、明槓は更に「大明槓(ダイミンカン)」と「加槓(カカン)」に分けられます。カンを行った場合は持っている牌が1枚不足するため、これを補充します。
暗槓
自分の番の時、持っている4枚の牌で槓子を作ります。暗槓は副露扱いになりません。
大明槓
他のプレイヤーが牌を捨てた時、自分が持っている3枚の牌と合わせて槓子を作ります。
加槓
自分の番の時、ポンして作った明刻があり、その牌の4枚目を自分が持っている場合、その牌を明刻に加えて槓子を作ります。
「和了(ホーラ)」とは他のゲームにおける「あがり」に相当します。和了によりその局は終了し、次の局に移ります。和了は手牌が「和了形」に該当し、役が1つ以上成立している場合に可能です。和了形は以下の3種類があります。
●「4面子1雀頭」の一般的な和了形(詳細は「面子」をご覧下さい)
●「七対子」の特殊な和了形(詳細は「役(2飜)」をご覧下さい)
●「国士無双」の特殊な和了形(詳細は「役(13飜)」をご覧下さい)
和了直前の手牌は、必ず和了形より1枚少ない状態になっています。この状態を「聴牌(テンパイ)」と言い、聴牌の状態から和了形を完成させるために必要な牌を「和了牌」と言います。
和了牌を取得した手段によって、和了の方法が以下の2つに変化します。
●「自摸和(ツモホー)」・・・和了牌をツモした場合の和了(「ツモアガリ」)。
●「栄和(ロンホー)」・・・和了牌をロンした場合の和了(「ロンアガリ」)。
聴牌であっても以下の場合はロンできません。これを「振聴(フリテン)」と言います。
●自分が捨てた牌の中に和了牌がある場合、一切ロンできません。
●和了牌が捨てられた時にロンしなかった場合、次の自分の番までロンできません。
●「立直(リーチ)」後、和了牌が捨てられた時にロンしなかった場合、一切ロンできません。
これらの状態になったら、画面右下にそれぞれ!!!と表示されます。
| 立直 (リーチ) |
聴牌を宣言する。その際、1000点の点棒を出す。その後、手牌を変えることはできない。点棒は和了した人が貰う。※門前のみ |
|---|---|
| 門前清自摸和 (メンゼンチンツモホー) |
ツモアガリする。※門前のみ |
| 断么九 (タンヤオチュー) |
么九牌(一九牌6種類と字牌7種類)を一切使わず、中張牌(数牌の2~8)のみを使っている。 |
| 平和 (ピンフ) |
面子が全て順子で、雀頭が役牌以外を使っている。※門前のみ、カスタマイズ役 |
| 一盃口 (イーペーコー) |
223344など、同種同数の順子が2組ある。※門前のみ |
| 役牌 (やくはい) |
三元牌(白・發・中)、もしくは場の風(東場であれば東)、自分の風(東家であれば東)で刻子もしくは槓子を作る。 |
| 嶺上開花 (リンシャンカイホウ) |
槓を行い、不足した牌を補充するために引いた牌で和了する。 |
| 海底摸月 (ハイテイモーユエ) |
最後の牌でツモアガリする。 |
| 河底撈魚 (ホウテイラオユイ) |
最後の牌でロンアガリする。 |
| 三色同順 (サンショクドウジュン) |
萬子・索子・筒子それぞれの牌で同じ並びの順子を作る。※喰い下がり1飜 |
|---|---|
| 一気通貫 (イッキツウカン) |
同種の数牌で123・456・789と揃える。※喰い下がり1飜 |
| 混全帯么九 (ホンチャンタイヤオチュー) |
4面子1雀頭の全てに么九牌(一九牌6種類と字牌7種類)が関わっている。※喰い下がり1飜 |
| 七対子 (チートイツ) |
対子を7つ揃える。※門前のみ、特殊形 |
| 対々和 (トイトイホー) |
刻子を4つ作って和了する。槓子が含まれていてもよい。 |
| 三暗刻 (サンアンコー) |
暗刻を3つ作って和了する。暗槓が含まれていてもよい。 |
| 混老頭 (ホンロウトー) |
4面子1雀頭が全て么九牌(一九牌6種類と字牌7種類)だけで構成されている。 |
| 三色同刻 (サンショクドーコー) |
萬子・索子・筒子それぞれの牌で同じ数字の刻子を作る。槓子が含まれていてもよい。 |
| 三槓子 (サンカンツ) |
暗槓・明槓を問わず槓子を3つ作って和了する。 |
| 小三元 (ショウサンゲン) |
三元牌(白・發・中)のいずれかを雀頭とし、残り2つを刻子にする。 |
| 混一色 (ホンイーソー) |
萬子、索子、筒子のどれか1種類と、字牌だけを使って和了する。※喰い下がり2飜 |
|---|---|
| 純全帯么九 (ジュンチャンタイヤオチュー) |
4面子1雀頭の全てに老頭牌(一九牌)が入っている。※喰い下がり2飜 |
| 二盃口 (リャンペーコー) |
一盃口(223344など、同種同数の順子が2組)が2つ出来ている。※門前のみ |
| 清一色 (チンイーソー) |
萬子、索子、筒子のいずれか1種類だけを使って和了する。※喰い下がり5飜 |
|---|
| 国士無双 (コクシムソウ) |
13種すべての么九牌(一九牌6種類と字牌7種類)を1枚ずつ揃え、そのうちのどれか1種類を2枚(雀頭)にする。※特殊形 |
|---|---|
| 四暗刻 (スーアンコー) |
暗刻を4つ作って和了する。暗槓が含まれていてもよい。※門前のみ |
| 大三元 (ダイサンゲン) |
三元牌(白・發・中)をすべて刻子または槓子にして和了する。 |
| 字一色 (ツーイーソー) |
字牌のみを使って和了する。 |
| 四喜和 (スーシーホー) |
4つの風牌すべてを使って和了する。 |
| 緑一色 (リューイーソー) |
索子の2、3、4、6、8と發だけを使って和了する。 |
| 清老頭 (チンロートー) |
老頭牌(一九牌6種類)だけを使って和了する。 |
| 四槓子 (スーカンツ) |
暗槓・明槓を問わず槓子を4つ作って和了する。 |
| 九蓮宝燈 (チューレンポウトー) |
萬子・筒子・索子いずれか1種類のみで、1112345678999+どれか1種類の数牌という形にする。※門前のみ |
| 天和 / 地和 (テンホウ / チーホウ) |
最初の手で和了する。東家であれば天和、それ以外であれば地和となる。※門前のみ |
完成させた役の「飜(ハン)」の合計によって点数が決まります。
| 飜 | 点数 |
|---|---|
| 1飜 | 1,500 |
| 2飜 | 3,000 |
| 3飜 | 6,000 |
| 4~5飜(満貫) | 12,000 |
| 6~7飜(ハネ満) | 18,000 |
| 8~10飜(倍満) | 24,000 |
| 11~12飜(3倍満) | 36,000 |
| 13飜以上(役満/4倍満) | 48,000 |
「ツモアガリ」の場合と「ロンアガリ」の場合で点数の支払い方が異なります。
●ツモアガリの場合・・・他の3人が点数を1/3ずつ支払います。
●ロンアガリの場合・・・「和了牌」を捨てた人が点数を全て支払います。